カテゴリー別アーカイブ: ぐっさんの簡単レタッチ術

ぐっさんの簡単レタッチ術 その14

こんにちは!
飯田橋店の山口です。

今回はトーンカーブの最終回です。
前回お話ししたスキャンのハイライトセットアップ的な補成を行ってみたいと思います。

まず、下のトーンカーブのダイアログの赤枠の部分ですが、

ここで、画像内をサンプルして白色点・グレー点・黒点を設定できます。

今回はハイライトですので、
右端の白色点のボタンをダブルクリックして以下のように数値を入力します。

ところで、ハイライトという言葉を前から使っていますが、
ハイライトとは調子がある一番明るい部分のことです。
ちなみにシャドウとは調子がある一番暗い部分のことです。

今回はRGBの数値を248にしています。
となりのCMYK の数値を見ると、C→3%、M→2%、Y→2%となっており、
これはRGBの画像を「Japan Color 2001Coated」で
プロファイル変換した後のRGB→248の数値を示しています。

余談ですが、RGBだと数値を揃えればグレーのバランスがとれますが、
印刷用のCMYKですとインキの特性でシアンを多めにしないとグレーのバランスがとれません。

なので、CMYの内Cが1%多くなっています。
中間の濃度ですとCが10%くらい多くなるとグレーのバランスが良いのではないかと思います。

さて、話を戻しまして、先ほどのダイアログを閉じると下の赤枠のようにスポイトがグレーになってまして

このように、画像内でハイライトにしたい部分をクリックすると

このように補正されました。

この時のトーンカーブの全チャンネル表示はこのようになっています。

黄色っぽく色被りしている画像なので、
ブルーを中心にRGBそれぞれのトーンカーブのグラフが左に平行移動していますね。

ウインドウの情報で数値を確認して見ますと

変更前は

変更後は

と、なっていまして、中々ぴったりとはいきませんがかなり良い感じになったと思います。

さて、途中トーンカーブでかなりお話が長くなってしまいましたが、
その1から行ってきた色補正もやっと終了しました。

次回からは、比較的よく使う色補正のコマンドの「特定色域の選択」
「色相・彩度」についてと選択範囲の作り方の簡単な例などについてお話したいと思います。

ではまた次回

ぐっさんの簡単レタッチ術 その13

こんにちは!
飯田橋店の山口です。

今まで色々とトーンカーブについてお話をさせて頂いてきましたが、
最後にスキャンのハイライトセットアップ的な使い方に触れたいと思います。

スキャンのセットアップは、
ハイライトの設定→シャドウの設定→中間のカーブの設定→カラーコレクションの調整・・・
といった流れが一般的かと思います。

色補正においても、
スキャンのセットアップのように全体から細かい部分を見ていけば、
よりスムーズに補正の作業を行えるように思います。

この中でもハイライトとシャドウの設定は、
濃度のレンジ設定と色被りの補正に関係してくるのでとても大切な工程だと思いますので、
ぜひ色補正にも取り入れたい所です。

では、ここで一番最初に使っていた花の画像に戻って進めて行きたいと思います。

まずは補正前がこの状態です。

次にこれに対して、描画モードのスクリーンを70%適用しました。

さらにシャドウ・ハイライトを20%適用しました

次はこれに対して、ハイライトセットアップ的な補正をトーンカーブで行います。

ところで、今回の色補正のPhotoshopのカラー設定なのですが、

こんな感じで、ごくごく一般的な設定となっています。
ここで、CMYKのカラースペースは「Japan Color 2001Coated」となっていますが、
これは日本の枚葉印刷機用の汎用的なプロファイルということです。

輪転用なら「Japan Web Coated (Ad)」が一般的かと思います。

今回の色補正は、Web表示用なのでどちらでも良いのかも知れませんが、
長年印刷用の補正をしていてRGBの補正でもCMYKの色のバランスを見てしまう習性があり、
「Japan Color」のほうがやり易いのでこちらを選んでいます。

長くなりそうなので今週はここまでです。実際の補正は次週行ってみたいと思います。

ではまた来週

ぐっさんの簡単レタッチ術 その12

こんにちは!
飯田橋店の山口です。

前回RGBの各チャンネルごとの色調の変化を見て、
3原色とそれぞれに対応する補色を覚えておけば色の調整もやり易いかな・・・
とお話しました。

でも、手元にこの図がなくて忘れてしまった時どうしたら良いでしょう?

この3原色とそれぞれに対する補色を簡単に知る方法ですが、
会社にあった「カラーマネジメント」という本に書いてあったので、
ここでご紹介しようかと思います。

この本では、こんな問いかけをしています。
「スペクトルの関係-なぜGRB、YMCKといわないのか」

ところで、「スペクトル」という言葉を調べてみると、
色々な場面で使われていて言葉の定義も様々ですが、
この場合はこんな図(自作のあやしい図ですが・・・)を
イメージしていただけると良いかと思います。

電磁波の中の可視光線のみを取り出して、
波長の長さの順に並べた図です。

私達は普段から当たり前のようにRGBやCMYKと言ってますが、
並びの順番には理由があるようです。
ちょっと要約してみますと

・スペクトルの色の順番は、波長が長いほうから並べるそうで、
その順番は赤(Red)、 橙(Orange)、黄(Yellow)、
緑(Green)、青(Blue)、紫(Violet)となります。

・加法混色の原色の赤、緑、 青はこのROYGBVの順に従い、
RGBの順番になります。

・減法混色の原色は、対応する加法混色(補色)の原色の順番に合わせます。
RGBに対応させると、CMYの順番になります。

上の3つのルールから、
補色を思い出したい時にこんな事をしてみることを提案しています。

上のように紙にRGBと書いて、その真下にCMYと書きます。

このようにすると下の図からも判るように

加法混色の原色は減法混色の補色と一致しています。

レッドとシアンの関係を例にすると加法混色の原色であるレッドは、
同時に減法混色のシアンの補色になっています。

少し話がややこしくなってしまいましたが、
このように紙に書く事によって

レッド ←(補色の関係)→シアン
グリーン←(補色の関係)→マゼンタ
ブルー ←(補色の関係)→イエロー

であることが簡単に判るのですね!
「トーンカーブ」による色補正で、
これは中々便利なのではないでしょうか?

こうして紙に書いておけば、補色の関係が一目で判るので、
例えば
RGBモードでシアン味を減らしたいと思ったら・・・
Cの補色はRで、C=G+Bなので→Rを増やすか、G+Bを減らす

CMYKモードで青味(ブルー)を減らしたいなら・・・
Bの補色はYで、B=C+Mなので→Yを増やすか、C+Mを減らすと言った事が、
この紙を見て簡単に予想する事ができるのではないかと思います。

ではまた次回

ぐっさんの簡単レタッチ術 その11

こんにちは!
飯田橋店の山口です。

今回はRGBのカラーモードでのトーンカーブで個別のチャンネルを動かすと
色調がどう変化していくか見ていきます。

まずはこのようにグレー調の画像があったとします。
01優樹グレー

RGBでは、光の3原色の混色で色を作っていく訳ですが
01-2RGB

RGBのカラーモードのトーンカーブで画像の色調を黄色っぽくしたいとしたら・・・
どうしたらよいでしょうか?

RGBですので、を使うのですが、
上の図を見ると黄色がないのでちょっと考えてしまいませんか?(自分だけかも・・・)

こんな時に思い出してほしいのはこの加法混色の図です!
01-3加法混色

これを見ると、レッド光とグリーン光を足すと黄色になってますね。

このように、画像の色調を黄色っぽくしたい場合は、
RGBの3色のうちRG(イエロー)を相対的に増やしてあげるか、
又は、RG以外のBを相対的に減らしてあげればよいかと思います。

この時、B(ブルー)がターゲットである黄色(イエロー)の補色である事に注目して欲しいと思います。

今回はBチャンネルのトーンカーブを操作してみます

まず最初はこんな感じです。
02優樹変更前

ブルーの中間点にアンカーポイントを置きます。
変更前の数値である「入力」が「128」、変更後の数値である「出力」も「128」です。

試しに、ブルーチャンネルのカーブを下げて出力を80にしてみると、
02-2優樹グレー→イエロー

RGBの3つの光のうち、ブルー光が相対的に弱まった事で画像の色調が黄色くなりました。

次にこのようにブルーのカーブを上げると
02-2優樹グレー→ブルー

画像が青っぽく(正確には青紫)なります。

ですので、逆に画像から黄色っぽさを減らしたい時は、こ
ようにブルーを増やすか、又はRG(イエロー)を相対的に
減らしてあげればよいかと思います。

以下、他のチャンネルでも見ていきましょう

レッドを減らすと補色であるシアン(青緑又は藍)調になります。
03-1優樹グレー→シアン

 

レッドを増やすと赤っぽくなります。
03-2優樹グレー→レッド

 

グリーンを減らすと補色であるマゼンタ(紅)調になります。
04-1優樹グレー→マゼンタ

 

グリーンを増やすと緑っぽくなります。
04-2優樹グレー→グリーン

 

これまでの事をまとめますと・・・
・レッドのカーブを上げる →赤っぽくなる
・レッドのカーブを下げる →その補色であるシアン
(青緑又は藍)っぽくなる

・グリーンのカーブを上げる→緑っぽくなる
・グリーンのカーブを下げる→その補色であるマゼンタ
(紅)っぽくなる

・ブルーのカーブを上げる →青紫っぽくなる
・ブルーのカーブを下げる →その補色であるイエロー
(黄色っぽ)くなる

つまり、3原色とそれぞれに対応する補色を覚えておけば、
色の調整もやり易いといえそうですね!

それには、この図があると便利なのですが
09加法混色1
レタッチする時は、この図が手元にないことが普通だと思います。

では、そんな時にどうしたら良いでしょうか?
このことを次回考えてみたいとおもいます。

ではまた次回

ぐっさんの簡単レタッチ術 その10

こんにちは!
飯田橋店の山口です。
今回は前回の続きで「減法混色」のお話です。
さて、下の図は紙に印刷されたシアンのインクなのですが

01シアン
この場合、R(レッド)の光が吸収されて、
残りのG(グリーン)B(ブルー)がインクの層を透過して白い紙に反射して、
またインクを透過して目に入ってきます。

シアンのインクによってR(レッド)の光が吸収されて減ってしまった訳ですね。

 

そして、この図を見るとわかりますが、G(グリーン)B(ブルー)を足すとシアンになってますね!

08加法混色2
このように、私達がシアンのインクを見て「シアンだなぁ」と感じるのは、
G(グリーン)とB(ブルー)が足された光を見ているからなのですね。

ちなみに、吸収されたR(レッド)の光はシアンとは補色の関係になっています。

 

次はシアンとマゼンタを足してみますと

02シアンとマゼンタ1
シアンの補色のR(レッド)の光とマゼンタの補色のG(グリーン)が吸収されて、
G(グリーン)が目に入ってきます。
そのため、シアンとマゼンタを足すと青紫に見えるのですね。

シアンはR=長波長の光を吸収し、マゼンタはG=中波長の光を吸収する・・・
つまり色を混ぜる程、目に届く光が減っていくので「減法混色」という訳なのでした!
ですので、どんどん混ぜていくと黒に近づいていきます。

ところで、こうして見ていくと印刷物って減法混色なのかな?と思ってしまいますが、
どうやらそれだけではないみたいです。
一般的な印刷物の画像やオブジェクトなどは、
肉眼では判別できないような小さな網点でできているのですが

下の図のようにインク(網点)が重なっている部分は(拡大したイメージです)

03シャドウ部減法混色

こんな感じで減法混色の状態なのですが、
インクが重なっていない部分は

04併置的加法混色
このような感じになります。

網点のように小さいので、点描画のように遠くから見ると、
人間の目の解像度を越えてしまい、
本来は物理的に混ざっていないのに視覚的に混ざって見えてしまうそうです。

これを「併置加法混色」というそうです。

この場合の明るさは、混ぜ合わさった色の面積の平均になるそうなので、
物理的に色を混ぜる「減法混色」よりも明るくなります。

印刷物はこのような「減法混色」と「併置加法混色」でもって、多様な色調を表現しているのですね。
もし手元にルーペがありましたら、一度印刷物をルーペで拡大して見ていただくと面白いかも知れませんよ!

さて、面白くて長々と脱線してしまいましたが、
次回はRGBカラーモードでのトーンカーブで、
個別のチャンネルを動かすと色調がどう変化していくか見ていこうと思います。

ではまた来週

ぐっさんの簡単レタッチ術 その9

こんにちは!
飯田橋店の山口です。

トーンカーブの5回目は、CMYKの操作方法について考えてみたいと思います。

CMYKモードは主に印刷やプリンターの出力用に使われる画像のカラーモードですが、一般の方にはあまり馴染みのないカラーモードかも知れませんね・・・

こんな画像があったとして(前回と同じですが・・・)

CMYKモードでカーブを上げると画像は暗くなり

カーブを下げると明るくなります

RGBモードとは操作が逆になっていますね

RGBモードでは光の3原色のR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の組み合わせで様々な色を表現しますが・・・

それに対してCMYKモードでは、色材の3原色のC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、とK(ブラック)を組み合わせて様々な色を表現します。

この色材の3原色のC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の混色によって色を作っていくことを「減法混色」といいます。

減法混色では、色を混ぜると暗くなって黒に近づいていきますが、実際の印刷においてはC、M、Yの混色だけではしっかりとした黒を表現できないのでK(墨版)を加えています。

加法混色(光の3原色による混色)では補色の関係にある色を混ぜ合わせると白になりましたが、減法混色では反対に黒に近い色になります。

こちらも加法混色と同様に、レッドとシアン、グリーンとマゼンタ、ブルーとイエローが補色の関係になっています。

ところで、光を足すと明るくなる「加法混色」に対して「減法混色」って、一体何が減るのかイメージしづらいと思いませんか?(自分だけだったりして・・・)

と、いう訳なので次回は「減法混色」についてもう少し考えてみたいと思います。(ああ、また予定が・・・)

ではまた来週

ぐっさんの簡単レタッチ術 その8

こんにちは!
飯田橋店の山口です。

トーンカーブの4〜5回目は、RGBとCMYKの操作方法の違いについて、考えてみたいと思います。

まず、RGBモードの初期設定では以下のようになっていると思います。

01RGBのカーブ

ハイライトが右上で、シャドウが左下に来てカーブを上げると画像が明るくなって、カーブを下げると暗くなりますね。

例えば、この様な画像があったとして
02優樹2

RGBモードでカーブを上げると画像は明るくなり
03RGB明るく

カーブを下げると暗くなります。
04RGB暗く

ところで、パソコンのディスプレイやテレビなどは、それ自体が光を
発していますが、その元になっているのがRGBで「光の3原色」と
呼ばれています。

RGBの数値がすべて(0,0,0)の時、つまりまったく光を発してない
時は黒色になりますが、数値が最大(255,255,255)の時に白色に
なります。

このRGBの3色を組み合わせることで様々な色を生み出し
ているそうです。

色を混ぜると明るくなるので・・・
これを「加法混色」というそうです。

こんな図に見覚えがあるかと思います・・・
08加法混色

R(レッド)G(グリーン)B(ブルー)すべてが交わった部分が
白くなっていますね!

そんな訳で、RGBモードでトーンカーブを操作する時、カーブ
を上げると画像は明るくなるのですが、自分は「光が強くなる
程明るくなるんだな」とイメージして操作しています。

ところで、補足になりますがここでもう一度下図を見てください。
09加法混色

R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)すべてが交わった部分が
白くなっていますが、レッドと(ブルーグリーンの混色ででき
た)シアンを混ぜると同様に白を生みだせます。

このような2色の関係を、お互いに「補色の関係にある」とい
うそうです。

つまり、レッドシアングリーマゼンタブルーイエロー
は補色の関係になるのですね。これは覚えておくと役に立つ
時がくるかも知れません・・・

さて、次回はCMYKモードでの操作について考えてみたいと
思います。(うーん、予定がずれ込んでいってしまいます〜)

ではまた来週

ぐっさんの簡単レタッチ術 その7

こんにちは!
飯田橋店の山口です。

今回はトーンカーブの3回目です。
前にお話したように、トーンカーブは下の図のように直線上を
マウスでクリックしてアンカーポイントを打つのですが・・・
01マウスでクリック

このように、画像内の任意の場所をコマンドキー+マウスでクリックすると
トーンカーブ上のそこの階調にあたる点にアンカーポイントが打たれます。
02-1マウスで画像内をクリック

つまり画像の中で気になる部分をピンポイントで選べるのですね!
(ただしこの操作はCS3まではCMYKモードにおいて、各チャンネル
ごとでしかできないようですね・・・)

02-2各チャンネルのみ

CS4以降はこのような人差し指のツールを使って画像内の任意の
場所をクリックすれば良いようです。

02-3指先ツール

試しにこのようにして中間からシャドウ側を中心に画像を明るくするカーブを作ってみましょう。
03中間からシャドウを明るく

また同じ画像ですみませんが・・・
04ゆうきデフォ

こんな感じになりました。
05ゆうき通常

確かに中間からシャドウは明るくなりましたが、赤みが減って
色調が少し変わってしまいましたね。

トーンカーブは操作そのものは単純なのですが、注意して見ないと
自分の意図しない方向に補正されてしまうこともありますよね

こうした場合いくつか回避方法が考えられますが、
簡単に軌道修正するにはこんな方法があります。

デフォルトではレイヤーの描画モードは「通常」なのですが・・・
06描画モード通常

レイヤーの描画モードを「通常」から「輝度」に変えると
07描画モード輝度

08ゆうき輝度

微妙な差かも知れませんが・・・

色調を変えずに明るくなったと思います。

さて、今までRGBモードでのお話が続いていますが、
次回はRGBとCMYKの操作方法の違いについて、少し
だけ触れておきたいと思います。

ところで、トーンカーブについてはお話したいことが多くて、
予定を変更して6回くらいになってしまいそうです・・・

前回お伝えした、ハイライトセットアップ的補正の説明は6回目になりそうです。

では今回はこのへんで次回に続きます。

ぐっさんの簡単レタッチ術 その6

こんにちは!
飯田橋店の山口です。

今回は色調補正の「トーンカーブ」の2回目です。
前回はカーブの中間にアンカーポイントを打ってカーブを上下させて、主に中間の階調の明るさを変えてみました。

今回はトーンカーブのグラフを直線に固定して動かした時に、ライト側とシャドウ側を中心に画像がどう変わるか見ていきたいと思います。

では、前回に引き続きゆうき君に登場してもらいます。
01ゆうきデフォ1

まずはこのように、ハイライトのポイントを左にずらします。
入力レベルと出力レベルの数値を見ると、205→255になりましたね。
これにより、205から255までに存在していたピクセルが全て255に統合されたので・・・
02-1ライト側明るくカーブ02-2ゆうきライト側明るく
「255」つまり真っ白の部分が増えて、ライト側に引きずられる様な形で画像が明るくなりました。

次はこのようにハイライトのポイントを下にずらします。
これにより、205から255までに存在していたピクセルが全て205に統合されたので・・・
03-1ライト側暗くカーブ03-2ゆうきライト側暗く
一番明るいところが「205」になって、それに引きずられる様な形で画像が暗くなりました。

今度はこのようにシャドウのポイントを上にずらします。
これにより、0から50までに存在していたピクセルが全て50に統合されたので・・・
04-1シャドウ側明るくカーブ04-2ゆうきシャドウ側明るく
一番暗いところが「50」になって、それに引きずられる様な形で画像が明るくなりました。

最後はこのようにシャドウのポイントを右にずらします。
これにより、0から50までに存在していたピクセルが全て0に統合されたので・・・
05-1シャドウ側暗くカーブ05-2ゆうきシャドウ側暗く
「0」、つまり真っ黒の部分が増えて、シャドウ側に引きずられる様な形で画像が暗くなりました。

さて、以上がトーンカーブのグラフを直線に固定して動かす4パターンなんですが・・・
今回のようなトーンカーブの使い方はぐっさんは意外とよく使うんですよ!

例えばこんな画像があったとします。
06-1_MG_0682補正前

それをこんな感じで補正した場合
06-2MG_0682補正後

調整レイヤーはこのようになったのですが
07-1レイヤー

レイヤーの「トーンカーブ1」をダブルクリックして開くと
07-2トーンカーブ
(この図はトーンカーブの全チャンネルを表示しています)

画像が黄色く色被りしていて暗いので、それを補正するため、Bチャンネルをメインに大きく左に直線をずらしているのが判ると思います。
(ここで行ったのは、スキャンでいうハイライトセットアップにあたる補正ですが、これについてはトーンカーブ5回目で詳しく説明する予定です)

このようにトーンカーブのグラフを直線的に動かすといった操作は色補正のとっかかり部分で良く使うんですよ!
ただ、今回の例のように激しく動かす場合は画像が劣化しないか良く注意して見る必要がありますね。(特にCMYKモードは階調が0から100までしかないので要注意です)

では長くなってきましたので今回はこのへんで次回に続きます。

ぐっさんの簡単レタッチ術 その5

こんにちは!
ぐっさんこと飯田橋店の山口です。

今回から5回くらいに分けて「トーンカーブ」についてお話しする予定です。

ところで!
いままで、花の画像を使ってお話をしてきましたが、今回は花にはちょっと休んでもらって違う画像を用意しました!
ぐっさんの息子のゆうき(当時2歳)です
01ゆうきデフォ

味噌汁とか味つきの海苔とか漬物(あまり食べさせてはいませんよ)とか
好みが渋かったのを思い出します。

さて本題に入らせていただきますと ・・・

まずはこのように
02レイヤー-トーンカーブ

レイヤー→新規調整レイヤーからトーンカーブを選びます。

ところで、このように
03-1イメージ-トーンカーブ

イメージ→色調補正からも選べますが、こちらの方は使いません

なぜかというと、調整レイヤーとはこのように
03-2調整レイヤー

色調補正のコマンドがレイヤー化されたものですが

イメージ→色調補正→トーンカーブですと一回ごとに補正が適用されるので、
その度画像の劣化してしまうかもしれないし
元に戻るには「ヒストリー」かコマンド+Zで戻るしかありません

それに比べて調整レイヤーだと以下の利点が考えられます。

・他の色調補正レイヤーと併用して、表示・非表示を切り替えて効果が判る
・何度も補正をやり直せる
・レイヤーなので、描画モードや不透明度を変えられる
・マスクが使えて、かつ加工ができる
・これらを最後に一辺に適用できるので、画像の劣化を必要最小限に抑える事ができる

メリットがたくさんありますね!

さて、お話をトーンカーブに戻します。
これが補正前の状態です。
04-1トーンカーブデフォ

グラフの横軸が入力レベル(補正前)、縦軸が出力レベル(補正後)になります。

カラーモードがRGBなので、グラフの右上がハイライト
右下がシャドウになります。

まずはこのように
04-2マウスでクリック

直線上で変更したい場所をマウスでクリックして
アンカーポイントを作ります。

そうしたらこのようにカーブを上げますと
05-1中間を明るくカーブ05-2ゆうき中間を明るく
画像が明るくなりました。

次はこのようにカーブを下げますと
06-1中間を暗くカーブ06-2ゆうき中間を暗く
画像が暗くなりました。

基本的にはこのような使い方なのですが、次回以降もっと
詳しくお話を進めていこうかなと思っています。

では今週はこの辺で失礼いたします。