企業が個人あるいは法人宛に、自社の商品案内やカタログなどを送付するダイレクトメール(以下、DM)。多種多様な企業から送られてくるDMですが、最近では顧客側へのインパクトを狙った特殊なものも登場しているようです。ここでは、DMのサイズや種類の選び方について紹介します。
DMには定番とされる種類が3パターンあります。ここではそれぞれの特徴を説明します。
一般に官製ハガキとして使われているサイズです。郵送料が62円と安く、DMの定番です。2つ折り(V折)や3つ折り(Z折)にして中面を圧着する加工もでき、重さが6gを超えなければ郵送料は変わらないので、お得なサイズです。
普段、私たちがよく使う書類やコピー用紙、ノートなどのサイズです。定番サイズなので印刷料金が割安だったり、デザインのテンプレートの種類がたくさんあったりといったメリットがあります。
また、宅配業者が提供しているメール便サービスなどはA4サイズを基準にしていることが多いので、送料が割安になるのも魅力です。このサイズも2つ折り(V折)や3つ折り(Z折)にして中面を圧着する加工が可能です。
一般に定形内とされる封筒のサイズで、25g以内であれば82円、50g以内であれば92円で送ることができます。A4サイズの用紙を三つ折にして入れることが可能です。ハガキのように内容が外側からわからないため、中身への興味を誘うことができ、かつプライバシー保護の面でも有効です。また、返信用の封筒を同封することもできます。
ハガキサイズはA4サイズと比べると、載せられる情報量はどうしても少なくなります。ですから情報を細かく記載しなくてもいい既存客や、情報量がそもそも少なくていい場合に適しています。逆にサイズが小さいことから持ち運びに便利という利点があり、クーポンなどをつける場合は、A4よりも利用してもらえる確率が高まる可能性があります。
A4サイズはハガキサイズと比べると、大きくなった分、掲載できる情報量が増えます。細かな情報も入れられるので、新規顧客獲得に適していると言えます。また、新商品のお知らせなど、情報量を増やすことで顧客により興味を持ってもらえる場面などで使うと良いでしょう。
DMにちょっとした加工をして、他社との差別化を図りましょう。ここでは差別化のための方法をいくつか紹介します。
先に紹介したようにDMは、ハガキサイズ、A4サイズ、長形3型の3つが主なサイズです。そのため、それ以外のサイズを使うことによって受け取り手にちょっとした違和感やインパクトを与えることができると言えます。規定のサイズ内であれば、送料はそのままで形を変えることもできるので、検討してみると良いでしょう。
角丸加工は印刷物の角を丸くカットする加工のことです。角が丸みを帯びることで、全体に柔らかな印象を与えることができます。女性や子供向けの商品や、環境にやさしい商品などに使うとより効果的かもしれません。また触ったときに通常のハガキとは違う違和感を与えられるのもおすすめのポイントです。
中面を圧着して、はがさないと中身が確認できないタイプの加工を施すことで、隠された部分を確認したい、という受け取り手の興味を誘うことができます。外からは見えないお得な情報や、ここにしかない情報などがあるのでは?と思って、開くというひと手間をかけさせることでインパクトを残します。また受け取る顧客にだけ知らせたい情報などがある場合や、プライバシー保護の面でも有効です。
上質紙やコート紙などの一般的な紙ではなく、特殊紙を使うことで差別化を図ることが可能です。一般には使えない色や、質感などを持つ紙を使うだけで、インパクトを残せたり、触っただけで違和感を与えたりすることができます。紙の種類は多種多様にあるので、商品のイメージや、伝えたい情報に合ったものなどを選ぶことで、より効果的に使うこともできます。
枚数が少量であれば自社で印刷、宛名書きをすることも可能ですが、手間やクオリティなど、総合的に判断すると、印刷会社に依頼することをおすすめします。印刷から宛名書き、発送までのすべての作業を請け負ってくれるところもあります。DMは印刷に加えて、宛名書きという手間が発生するので、工数を削減したいのでれば、印刷会社に依頼した方が良いでしょう。
DMの使用用途を明確にした上で、上記を参考にサイズや種類を決めて、作成するようにしましょう。
自社の商品案内やクーポンなどを顧客に送付する手段であるDMは、少しの工夫でより多くの顧客にインパクトを与え、売上拡大のきっかけとなるかも知れません。ぜひ自社の特性を生かしたDMづくりにチャレンジしてみてください。
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