新規の取引先、顧客の開拓や、新卒向けの会社説明会の資料としてなど、企業活動のさまざまな場面で利用されている会社案内のパンフレット。「会社の顔」として使用される、大事なアイテムの一つです。
パンフレットは、限られたスペースの中で会社の理念、特色などをわかりやすく伝えなくてはならないため、作成の際には工夫が必要です。ここではそんな会社案内パンフレットの作り方について紹介します。
会社案内と言えば、最近ではWEBを利用している企業が大半です。そのため、紙のパンフレットはいらないと考える傾向もあります。紙の方がWEBに比べて制作コストがかかりますし、保管場所が必要だったり、変更点などがあればそのたびに作り直しが必要だったりなどのデメリットがあります。しかし、それだけの手間をかけるものを作ることができるという点において、会社への信頼度が上がるなどのメリットも生まれます。
また、セミナー開催時や社員採用のシーンなどでは、会社の理念、特色などをわかりやすくまとめた会社案内のパンフレットが必要になることもありますので、事前に用意しておくと良いでしょう。
会社案内パンフレットには、その目的に合わせていくつか適した形状があります。ここではその代表的な種類と、メリット、デメリットをご説明します。
基本的に一枚の用紙から作られていて、それを二つ折りや、三つ折りなどにしているタイプです。コンパクトな形状なので、持ち運びや配布に適していて、コストも安く済みます。ただし、入れられる情報量は少なくなりますので、情報の精査が必要です。
複数枚の紙を綴じるタイプです。枚数を増やせば、情報量を増やすことができるので、しっかりと情報を伝えることができます。写真や図、イラストなど、スペースを取るものを多用することもできるでしょう。
ただし、ページ数を増やし過ぎるとかさばる上に、コストも上がります。いくらでも増やせるからと過剰にならないよう、適切な情報量を意識しましょう。
パンフレットの一部に、紙を挟み込めるようなポケットがついているタイプです。二つ折りのリーフレットタイプの片側、または両側につけたり、パンフレットタイプの最初や最後のページにつけたりと、必要に応じてつけることができます。ポケット部分に追加情報や変更情報を入れたり、顧客や取引先のニーズに合わせて内容を変更したりできるので汎用性が高く、便利です。
ただし、コストが高くなることと、ポケットに入れた紙が落ちてしまう可能性や、その都度入れる手間などが生じるので、便利だからと言って不必要につけることはやめましょう。
会社案内のパンフレットには、必ず載せるべき情報がいくつかあります。ここでは最低限、必要なものを紹介します。
会社の設立年や所在地、資本金、社員数など。必要ではありますが、目立たせたい情報ではないので、巻末や端の目立たない部分にレイアウトしても良いでしょう。
サービスや商品の具体的な紹介など。会社案内の根幹の一つですから、できるだけわかりやすく、印象に残るようにレイアウトしましょう。写真や事例などを使い、具体的にかつ簡潔に掲載する工夫が必要です。
会社の歴史や今後の方向性などを時間軸に沿って掲載します。会社案内の全体の中では、中程度の重要度だと言えるでしょう。
企業の理念、姿勢を提示します。製品案内と同様、会社案内の根幹の一つです。わかりやすく、かつ受け取り手の印象に残る言葉や、レイアウトを意識しましょう。定番のレイアウトとしては、代表者の写真とともに、その言葉として伝えるなどの方法があります。
パンフレットをデザインする際に第一に意識すべきは見やすさです。載せたい内容を洗い出し、優先順位を決めた上で、伝えたいことがきちんと伝わるようにデザインします。
パンフレットは、会社の印象がしっかりと残るものでなければなりません。欲張って情報過多になると、文字の羅列になってしまい、印象に残らない可能性もあります。デザインはコーポレートカラーやロゴを使って、すっきりとシンプルなものを意識すると良いでしょう。
会社案内の必要部数が少量の場合は、社内で印刷するという方法もありますが、手間やクオリティを考えれば、印刷会社に依頼することをおすすめします。費用はかかりますが、社内で印刷した際の工数、仕上がりの満足度などを考えると、印刷会社に依頼した方がコストパフォーマンスが良いと感じることもあります。パンフレットの概要が整理できた時点で、一度印刷会社に相談し、見積もりを取ってみると良いでしょう。
印刷会社に依頼する際には、一般に2つの印刷の方法からどちらかを選択することになります。数百部必要な場合には、版を作り、大量にきれいな印刷が可能なオフセット印刷を、都度必要な部数を頼みたい(一度の印刷が少量になる)場合は、コストが安く、急ぎの印刷にも対応できるオンデマンド印刷を利用することが多いようです。
ただし、印刷したい内容や予算、納期などによってどちらが最適なのかが変わってきますので、印刷会社に確認した上で発注するようにしましょう。
「会社の顔」ともなる会社案内のパンフレット。上記のポイントを参考にしつつ、会社の理念、特色などをわかりやすく伝え、かつ印象に残るようなパンフレットを作ってみてはいかがでしょうか。
前の記事
企業や団体がセミナーを開催する際、成功の鍵となる大きな条件として集客があげられます。いくら質の高い内容のセミナーを開催したとしても、参加者が来てくれなけれ …
次の記事
チラシ作成のカギになるのは、何と言っても「デザイン」です。 チラシは、集客や販促を目的に作られるツールですから、見る人の目を引き、行動を促すものでなくては …