大切に保管していたはずの書類が、いつの間にか茶色く色褪せていたり、反り返ってヨレヨレになってしまったりという経験はありませんか? その原因は「紙の劣化」です。さまざまな用途、大事な契約などにも用いられる紙ですが、間違った方法で保管をしていると劣化を引き起こしてしまうことがあります。そこで今回は、紙の正しい保管方法について、詳しく解説していきます。
そもそも、なぜ紙は劣化してしまうのでしょうか。紙の劣化を防ぐためには、まずその原因を正しく理解することが大切です。では、紙の劣化を引き起こす主な原因をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
紙の中に含まれている、発色性の高い成分である「リグニン」や「酸」といった不純物は、時間の経過とともに紙の劣化を引き起こします。
太陽や蛍光灯などから発せられる紫外線に当たることで、紙は強度を失い、茶色に変色してしまいます。
紙は湿度や温度の影響をダイレクトに受けてしまいます。特に高温多湿な日本の夏場では、紙にカビが発生してしまうこともあります。
経年によってチリやホコリが蓄積することで、紙を汚してしまったり、カビや虫が発生したりするため、紙の劣化を進めてしまいます。
紙はその性質上、どうしても経年によって劣化してしまうもので、それを完全に止めることはできません。ただし、正しい保管方法と保管場所を守ることで、劣化を大幅に遅らせることは可能です。大切なのは、劣化の原因となる要素をしっかりと取り除くことです。例えば、紙の色褪せの原因となる紫外線は、直射日光を避けるためにカーテンをつけたり、太陽や蛍光灯などの光を遮る箱に入れたりすることで防ぐことが可能です。紙を倉庫などで保管する場合には、空調などを上手に活用して庫内の湿度・温度を一定にすることも効果的でしょう。また、カビや虫の発生を引き起こさないために、紙を保管する場所は定期的に掃除をして、常にきれいにしておきましょう。
紙の劣化を予防する方法としては、ラミネート加工が効果的だと言えます。UV加工のされたフィルムを利用すれば、ホコリはもちろん紫外線もしっかりとカットすることができ、紙の色褪せや劣化のスピードを大きく遅らせることができます。大切な印刷物にはラミネート加工を施すことをおすすめします。
しかし、ラミネート加工した印刷物であっても、火事や地震などの災害によってダメージを受けてしまうリスクはゼロではありません。天災・人災含め万が一のときのためにも、大切な書類や印刷物はデジタルデータとして別途保管しておくことが大切です。印刷物を作成したら、その都度バックアップデータを取っておくようにしましょう。
社内にはさまざまな種類の重要な印刷物が保管されています。紙の劣化を防ぐためにも、上記の内容を参考にして保管方法を見直してみましょう。
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