例えば、同じ商品を紹介する場合でも、ごく普通のカタログで紹介するのと、デザイン性の高いカタログで紹介するのとでは、魅力の伝わり方が大きく違って来ます。印刷物の仕上がりというのは、読み手の印象に大きく左右する大切な部分ですから、きらりと光る個性と、興味を引くものを作りたいところです。
そこで今回は、印刷物の魅力を引き立てる特殊加工について、詳しく解説していきます。
「特殊加工」というのは、印刷物に対してオプションでさまざまな加工を施すことです。角を丸くしたり、三つ折りにしたりというように、通常の紙に印刷した後でさまざまな加工を施す方法と、特殊な紙に印刷をする方法、エンボス加工のように印刷時に加工を施す方法などがあります。
特殊加工はその種類によっては通常の納期よりも時間がかかってしまったり、コストが高くなったりすることもありますが、その分多くのメリットが期待できます。
特殊加工をする最大のメリットがこれ。例えば、ビジネスの相手と交換する名刺を見てみましょう。やや厚手の長方形の紙に白黒もしくはカラーで名前や社名などが印刷されているシンプルな名刺が大多数を占める中で、角が丸く加工された名刺や、エンボス加工が施された名刺、全面に光沢のある名刺などがあると、受け取った側の印象に強く残るはずです。お店のパンフレットやショップのポイントカードなど、他社と似た仕上がりになりがちな印刷物に特殊加工を施すことで、差別化を図ることができるのは、企業にとって大きなメリットだと言えるでしょう。
特殊加工を施すことで、水や汚れに対する耐久性を高めて丈夫に仕上げることも可能です。商品カタログやパンフレットなどは、見た目の上質さも増すため、イメージアップに繋がるというメリットもあります。
ショップカードやチラシなどを三つ折りにしたり、ポイントカードにミシン線を入れたりというように、特殊加工をすることでその印刷物がより使いやすくなるというのも魅力のひとつです。
ショップカードやパンフレット、カタログなどは、販促資材としてそのお店の売上げや人気に影響する大切なものです。例えば、お洒落なアパレル系店舗のショップカードはスタイリッシュなものであるべきでしょうし、クリエイターの名刺はやはり個性的な方がなにかと武器になるでしょう。印刷物に特殊加工を施すことで、その店の雰囲気や魅力を効果的に伝えられるというのは大きなメリットだと言えます。
特殊加工には以下のような種類があります。それぞれの特徴などを詳しく見ていきましょう。
印刷物にポリプロピレン(PP)のフィルムを貼って、表面に光沢感やマット感を与えます。表面の耐久性が増すため、汚れなどに強くなるだけでなく、質感をプラスすることで高級感もアップします。パンフレットやカタログなどにおすすめです。
印刷物の表面に専用のフィルムを貼ること。いわゆる「ラミネート加工」のことを指します。PP加工よりも熱めのフィルムに印刷物を挟み、熱によって圧着・密閉させるため、耐久性や耐水性がアップするというメリットも。診察券や飲食店のメニューなどにおすすめです。
指定の箇所で印刷物を折って仕上げる加工のことです。印刷物の中央で折る「2つ折り」や、折る位置を2箇所指定する「3つ折り」など、さまざまな折り方があります。パンフレットなどにおすすめです。
印刷物の四つの角を丸く仕上げる加工のことです。各の半径は3mm、5mm、6mm、10mmの4種類から選ぶことができます。パンフレットや名刺、ビジネス挨拶状などにおすすめです。
特殊加工を上手に活用することで、印刷物の表現の幅は大きく広がります。特殊加工のご依頼、ご相談は、ぜひお気軽に帆風までご連絡ください。
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