図の例を見ると、数字、単位記号、欧文、句読点の使い方に違いがあることが分かる。
アラビア数字を横組みで使用する場合は、1桁の場合のみ全角アラビア数字で、2桁以上は二分アラビア数字が使用されているが、縦組みで使用する場合は、1桁の時は全角アラビア数字、2桁の時は二分アラビア数字、3桁の時は三分アラビア数字というように使い分ける。4桁以上続く場合は、全部全角アラビア数字に代えて1桁ずつ続けて組むようにしている。
「km」などの単位記号は、横組みでは欧文書体を使用しkとmを合わせて「km」とするが、縦組みでは1文字のスペースに記号文字として作られた単位記号である「㎞」を使用する。
数字の区切りもまた、横組みの千の桁の前に入る「 , (コンマ)」は、縦組みでは「、(読点)」に代わり、横組みの小数点を表す「. (ピリオド)」は、縦組みでは「・(中黒)」に代わっている。
和文中の欧文も、横組み中では和文と同じ向きで自然に組まれているが、縦組み中では和文の流れに合わすため文字を横に寝かせて組んでいる。「DM」、「IC」、「POP」などの略語や記号的な使い方なら縦向きで1文字ずつ組んでもかまわない。
また、句読点は縦組みでは「、(読点)」と「。(句点)」しか使えないが、横組みでは3以下の種類の組み合わせが使用されている。「、(読点)」と「 . (ピリオド)」の組み合わせは縦、横どちらでも使えない。
1 「 , (コンマ)」と「 . (ピリオド)」…欧文の多い本や技術書などで使われる方式。
2 「 , (コンマ)」と「 。(句点)」…横組みで多く使われる方式。
3 「 、(読点)」と「 。(句点)」…近年、横組みでも使われるようになった方式。
ただし各出版社ごとに独自のルール(ハウスルール)があるため、確認が必要である。