
印刷仕様を、より自信を持って判断できるように
りえぞん企画株式会社様向け「超タイパ勉強会」を開催しました
印刷物をつくるうえでお客さまに決めていただくべき仕様は多岐にわたります。
「紙は何にしますか?」
「斤量はどうしますか?」
「加工は必要ですか?」
もちろん、われわれ営業に確認しながら進めることはできます。
一方で、基本的な知識や判断基準を整理しておくことで、仕様の意図を自分たちの言葉で説明できるようになり、クライアントへの提案にもより説得力を増すことができるようになります。
今回、りえぞん企画株式会社様のクリエーター・営業の皆様に向けて、「超タイパ勉強会 印刷について実務に役立つことだけを知ろう!」と銘打って、工場見学と印刷基礎レクチャーを実施。印刷の歴史や印刷機の仕組みを深く学ぶのではなく、「紙の種類」「加工」「折り方」「色」「製本」など、印刷物の仕様を確定させるうえで必要な項目に絞って解説させていただきました。
開催の背景
- 印刷会社から仕様を聞かれた際に、自分のアイデアを出しづらい
- クライアントから質問されたときに、説得力を持って説明したい
- どの仕様がどれくらいコストに影響するのかを明確にしたい
- 紙媒体について基礎から学び直し、さらに言語化できるようにしたい
印刷営業に確認しながら進めること自体は、決して悪いことではありません。
ただ、クリエーターや営業自身が基本的な考え方を理解しておくことで、相談の精度が上がり、提案の幅も広がります。実務でよく出てくる印刷仕様を整理し、「なぜその紙を選ぶのか」「なぜその加工を入れるのか」「どこがコストや納期に影響するのか」を考えられるようにすることを目指しました。
講師は、担当営業

今回のレクチャーを担当したのは、営業2課の中野さんです。
中野さんは、りえぞん企画株式会社様を担当する営業として、日頃から印刷物の見積もりや仕様相談、スケジュール調整などをサポートしています。今回の勉強会でも、単なる知識の説明ではなく、
「実際の見積もり依頼では、どこを確認しているのか」
「どの仕様が、仕上がりやコストにどう関わるのか」
「クリエーターや営業の方が、クライアントへ説明しやすくなるポイントはどこか」
といった実務目線で解説させていただきました。
まずは、印刷物ができる現場を見学
勉強会の前半では、竹橋プリンティングセンターをご見学いただき、印刷機や加工機、用紙、各種サンプルを見ながら、データがどのような工程を経て印刷物になるのかを確認。
「実際の工程を自分の目で見られてよかった」
「何万枚も刷られていく様子を見ると、データをしっかり作らないといけないと感じた」
といった声をいただき、印刷仕様や入稿データの確認が、仕上がりにどう関わるのかをより具体的にイメージできる機会として頂くことが出来ました。
実務で必要になる項目に絞ってレクチャー
後半のレクチャーでは、印刷物の見積もりを依頼する際に、印刷会社から確認されることの多い項目を中心に解説しました。
主に取り上げたのは、次の6項目です。
・サイズ・展開サイズ
・色数
・用紙の種類・斤量
・加工・製本
・校正
・スケジュール
これらは、印刷物の仕様や費用、納期を決めるうえで、基本となる項目です。
たとえばサイズについては、完成後の「仕上がりサイズ」だけでなく、折る前や組み立てる前の「展開サイズ」も重要です。用紙に何面配置できるか、どのくらいの紙が必要になるかを算出するため、展開した状態まで確認する必要があります。
用紙についても、発色の良さを重視するのか、落ち着いた印象に仕上げたいのか、書き込みやすさを優先するのかによって、適した種類が異なります。
また、斤量を上げて紙を厚くすると、しっかりとした質感や高級感を演出しやすくなる一方で、コストや重量にも影響します。そのため、印刷物の用途や配布方法を踏まえ、仕上がりとコストのバランスを考えることが大切です。
今回のレクチャーでは、各項目を単なる印刷用語として覚えるのではなく、「なぜ確認が必要なのか」「選択によって何が変わるのか」といった判断の理由とあわせて理解していただくことを重視しました。
加工・製本は「効果」と「使いどころ」を整理
加工は、印刷物の印象や機能性を高める有効な手段です。一方で、加工を加えるほどコストや納期にも影響するため、「どこに、何のために使うのか」を考えて選ぶことが重要です。
たとえば、箔押しはロゴやタイトルを印象的に見せたい場合に、型抜きは形そのものに特徴を持たせたい場合に適しています。PP加工は、表紙や紙袋などの表面を保護し、耐久性を高めたい場合に有効です。
製本方法も、冊子の用途やページ数によって適したものが異なります。中綴じは比較的ページ数の少ない冊子に、無線綴じはページ数の多い冊子に向いています。上製本は、記念誌や作品集など、長期間保管される印刷物に適しています。
読みやすさや保管性、ページ数、用紙の厚みなどを踏まえて選ぶことで、「なぜこの加工や製本方法を採用するのか」という、仕様の理由を明確にすることができます。
質疑応答では環境配慮の話題も
レクチャー後の質疑応答では、環境配慮の観点からのご質問もいただきました。
ホチキスを使用しない冊子にしたい場合には、糊綴じという選択肢があることや、FSC®認証紙、ベジタブルインキなど、環境への配慮を示すことのできる仕様についてご説明しました。
一方で、環境配慮型の素材やマークを選ぶだけでは、必ずしも最適な仕様になるとは限りません。印刷物の用途やページ数、部数、納期、コストなどとのバランスを見ながら、目的に合った方法を選ぶことが大切です。
環境に配慮するという考え方を、実際の印刷仕様にどのように落とし込むかについても、具体的に考えていただく機会となりました。
知識を整理することで、相談の質も変わる
今回の勉強会は、印刷営業に確認しなくてもすべてを判断できるようにすることが目的ではありません。
むしろ、基本的な知識を整理することで、
「何を相談すればよいのか」
「どこが判断のポイントなのか」
「クライアントにどう説明すればよいのか」
が見えやすくなります。
これまで印刷営業に確認しながら進めてきた業務も、紙や加工、製本、スケジュールの考え方を理解することで、より自信を持って進められるようになります。
印刷会社に相談する際も、
「こういう印象にしたい」
「この仕様にしたいが、コストや納期はどうか」
「この用途なら、どの紙が合うか」
といった形で相談できるようになると、やりとりはよりスムーズになります。
理由を持って、印刷仕様を考えられるように
今回の「超タイパ勉強会」は、印刷の知識を網羅的に学ぶ場ではなく、実務に役立つことだけに絞って、印刷仕様の考え方を整理する場となりました。
紙、加工、折り方、色、製本、スケジュール。
それぞれの仕様には、選ぶ理由があります。
「なんとなく良さそう」ではなく、
「この目的なら、この紙が合う」
「この見せ方なら、この加工が効果的」
「この納期なら、この進め方が現実的」
そう考えられるようになることで、クライアントへの説明にも説得力が生まれます。
バンフーでは、印刷物の製造だけでなく、用紙選び、加工仕様、入稿データ、スケジュール設計など、制作の早い段階からご相談いただけます。
印刷のことで迷ったときは、ぜひお気軽にご相談ください。

りえぞん企画株式会社様
1988年に丸紅株式会社のハウスエージェンシーとして設立され、2006年にMBO(経営陣による買収)を実施した広告代理店です。企業ブランディングやインナーブランディングを強みとし、企業理念の浸透から採用・広報支援まで幅広く展開。戦略立案からクリエイティブ制作、コミュニケーション施策の実行までを一貫して支援し、企業の価値向上と成長に貢献しています。

