
バリアブル印刷は宛名印刷だけじゃない。表現の可能性を試してみた
バリアブル印刷というと、宛名や会員番号、シリアルナンバーなどを差し替える印刷をイメージする方が多いかもしれません。
もちろんそれもバリアブル印刷の代表的な使い方ですが、今回あらためて検証してみて感じたのは、バリアブル印刷の面白さは「情報を変えられること」そのものではない、ということでした。
例えば名刺。
例えばショップカード。
普段は同じ内容を大量に印刷することが当たり前のツールでも、1枚ずつ内容を変えられることで、表現やコミュニケーションの可能性が大きく広がります。
「こんな企画に使えそう」
「この業界なら面白いかもしれない」
「イベントで配ったら話題になりそう」
実際にサンプルを作りながら、そんなアイデアが次々と浮かんできました。
今回は、特殊紙や特殊色トナーも組み合わせながら、バリアブル印刷でどんな表現ができるのかを実際に試してみました。
新しい販促企画やノベルティ、顧客とのコミュニケーション施策を考える際のヒントとしてご覧いただければ幸いです。
今回試したこと
今回はシンプルなレイアウトの中で、
■テキストの可変
■金・銀・白といった特殊色
■特殊紙
を組み合わせるとどう見えるのかを試しました。
金の可変:特典は魅力的に見えるか
検証
クーポン内容を金で可変すると、オファーの印象は変わるのか
実際に刷ってみた

やってみた結果
・割引率や特典が目に入りやすい
・通常の可変印字よりもキャンペーン感が出る
・限定オファーや優待案内との相性が良い
→ VIP向けDMや記念品カードなどで活用できそうです
白×黒紙:可変情報はどのくらい印象に残るか
検証
黒い紙に白で可変情報を入れると、どのような印象になるのか
実際に刷ってみた

やってみた結果
・黒い紙と白インクの組み合わせはコントラストがはっきりしている
・特殊紙を使用することで、特別感のある仕上がりになる
・落ち着いたイメージを表現できる
→印象づけるためのツールなどで活用できそうです
トレペ×カラー:QRコードを変えてみる
検証
トレーシングペーパーを使った案内ツールで、QRコードだけを可変にしたらどのように見えるのか
実際に刷ってみた
※色紙の上に置いています


やってみた結果
・トレペのやわらかな印象はそのまま
・可変部分だけが浮いて見えることもない
・デザインを揃えながら情報だけを変えられる
バリアブル印刷というと事務的な印象を持たれがちですが、トレーシングペーパーと組み合わせると、少し違った雰囲気になります。
→特に、ブランドイメージや特別感を大切にしたい場面では面白い組み合わせかもしれません
ツール別に考えるとこんな使い方もできる
こうした特性を踏まえると、用途ごとに色々な使い方が考えられます。
名刺×バリアブル

- 渡す相手ごとに一言コメントを変える
- 業種や関係性に合わせて内容を少し変える
- 自己紹介や得意分野を複数パターン用意する
同じフォーマットでも、ひとこと加わるだけで「自分向けに用意されたもの」という印象になります。
ちょっとした違いが会話のきっかけになることもありそうです。
※このサンプルは黒い紙に白のトナーで刷っています。(可変部分も白トナー)
ショップカード×バリアブル

- デザイン違いを複数用意する
- 商品ごとにおすすめ情報を変える
- ランダムで異なるメッセージを配布する
同じショップカードでも、受け取るたびに違う発見があると、つい集めたくなるかもしれません。
お店の世界観を伝えるツールとしても面白そうです。
※このサンプルは黒い紙に銀のトナーで刷っています。(可変部分も銀トナー)
割引券×バリアブル

- 5%、10%、15%オフをランダム配布する
- 商品ごとに異なる特典を設定する
- 「当たり券」を混ぜる
- 来店回数に応じて内容を変える
受け取った人同士で見比べたくなるような仕掛けも作れそうです。
※このサンプルは白い紙に4c+金のトナーで刷っています。(可変部分は金トナー)
チラシ×バリアブル

- 一枚ごとに異なるページへ誘導する
- 抽選やキャンペーンに活用する
- 担当者ごとの問い合わせ先を設定する
印刷物を配るだけでなく、その後の体験まで設計できるのが面白いポイントです。
※このサンプルは半透明の白色紙(トレーシングペーパー)に4cのトナーで刷っています。(可変部分はスミ)
チケット×バリアブル

- 来場日ごとに内容を変える
- キャラクターや出演者ごとに複数種類作る
- ランダム要素を加えて配布する
イベント当日だけでなく、持ち帰った後も楽しめる仕掛けが作れそうです。
また、「ライブ」「展示会」「地域イベント」など、まだまだ応用できそうな場面がたくさんありそうだと感じました。
※このサンプルは白い紙に4c+白のトナーで刷っています。(可変部分は4c掛け合わせ)
まだまだ使い方はありそうです
今回試してみたのは、名刺やショップカードなど身近なツールが中心でした。
しかしバリアブル印刷の面白さは、印刷物そのものではなく「一枚ずつ違う」をどう活かすかにあります。実際にサンプルを作りながらも、
✔ イベント施策
✔ ノベルティ
✔ 店舗販促
✔ 会員向けツール
など、まだまだ面白い使い方がありそうだと感じました。
この記事が、新しい企画や表現を考えるきっかけになれば嬉しいです。
オペレーター視点ではどう見える?
ここまでは企画や活用アイデアの視点でご紹介してきました。
では実際にデータを作成し、出力する立場から見るとどうなのでしょうか。
現場で日々出力を担当しているオペレーターにも感想を聞いてみました。

バンフー竹橋工場 POD課
佐々木さん
バリアブル印刷は限られたスペースに様々な情報が入ります。この為、文字数が少ない件と多い件では見栄えも変わります。
逆に文字数が多いと、長体が掛かったりして判読に支障も出ます。レイアウトに合わせて情報量を考える事も必要になります。
また氏名の間はスペースを入れるなど、半角や全角まちまちではなく、統一するのが綺麗に仕上がるコツです。
まとめ
今回試してみたのは、名刺やショップカードなど身近なツールが中心でした。
しかし実際に作ってみると、「一枚ずつ違う」という特徴を活かせる場面はまだまだありそうです。バリアブル印刷というと宛名印刷を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、企画やアイデア次第で表現の幅を広げることができます。
この記事が、新しい販促企画やコミュニケーション施策を考えるきっかけになれば幸いです。
今回ご紹介した内容は、社内設備での対応範囲をベースにしていますが、内容によっては外部と連携しながら、さらに幅広い表現にも対応しています。用途や表現に応じて、最適な方法をご提案します。
「こんな企画を考えているけど、どんな表現が向いているかわからない」
という段階でもご相談いただけます。是非お気軽にご連絡ください。
