水性ニスコート 【印刷用語集】|ネット印刷通販 バンフーオンラインショップ

印刷用語集

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水性ニスコート製本加工



現在、コーティング用のニスとして最もポピュラーなのは、OPニスよりも光沢が強い、表面加工の光沢性を目的に作られた水性ニスである。従来は、溶剤型のビニール引きが主流だったが、近年では環境への負荷が少なく、そのまま古紙再生に使える水性ニスを使用する方向に変わってきている。水性ニスは水溶性であり、インキ(この場合はワニス)の持つタックとよばれる独特の粘性がない。そのため、ワニスと同様にインキ壷にセッティングすることはできない。水性ニス専用のブランケットであるコーター胴が設置されたコーターユニットを通常の印刷をおこなう印刷ユニットの次のユニット(プロセス4色なら5番目のユニット)に組み込んだ印刷機でなければ使えない。

また、水性であるためワニスのように酸化重合しないので、乾燥装置も印刷機の排紙部分であるデリバリ部に必要になる。

ニス舟に送られた水性ニスは、ローラーを介してコーター胴に塗布され、送られてきた用紙の印刷面に水性ニスが転写されることによりコーティングするという方法である。水性であるため、IR(赤外線)ランプと熱風によって乾燥させる装置を通り、次いで冷風装置を通って熱を冷ますという工程を経るのが一般的のようである。

水性ニスも、その使用目的に合わせて光沢用、艶消し用、耐摩擦用、耐熱用など多種類が開発、実用化されている。

部分的にニス引きするには、コーター胴のゴムをカットして剥がすことで対処する。そのため、先に述べたOPニスのような使い方はできない。部分的に窓抜きを作るぐらいの利用法と考えた方がよい。パッケージ印刷では、糊代(しろ)の部分や後で賞味期限などの印字が必要な部分にニスが付いていると、糊やインキがニスにはじかれ付着しなくなるので、部分的に窓抜きをしている。
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